日本の芸術家 大山崎山荘美術館
建物に歴史的価値があり、周囲の景観と見事に調和した美術館
京都府大山崎町にある「大山崎山荘美術館」は、もともとは関西の実業家・加賀正太郎(1888-1954)が、大正から昭和初期にかけて建設した「大山崎山荘」がもとになっています。没後、所有が加賀家の手を離れ、幾度かの転売ののち建物の老朽化がすすみ、平成にはいってからは取り壊しと再開発によるマンション建設の危機にもみまわれましたが、有志の方々による保存運動が行われ、京都府や大山崎町およびアサヒビールが連携しつつ山荘を復元し美術館としてよみがえらせた、という経緯があります。
この美術館で一番おすすめしたいのは、イギリス・テューダー朝期に多くみられたハーフティンバー様式を取り入れ、かつ周囲の景観と見事に調和した建築です。柱や梁、窓台等の骨組みとなる材木をあえて隠さず装飾としてデザインした建築技法には一見の価値があります。
そして、約5500坪の広大な庭園では四季折々の自然の美しい姿を楽しむことができます。春のハクモクレンや、ソメイヨシノをはじめとした様々な種類の桜、夏の池に花ひらく睡蓮、秋にはカエデの赤とイチョウの黄色、静かな冬にはツバキやサザンカ、ナンテンの赤と緑。彩り豊かな庭園を満喫できます。
また、美術館として再生するにあたって建築家の安藤忠雄が設計した新棟「地中の宝石館」ではモネの『睡蓮』の連作が常設展示されています。こちらもあわせてどうぞ。
開館時間は午前10時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)。本館2階の喫茶室ラストオーダーは午後4時45分です。庭園は午後5時過ぎに閉園となります。
休館日は月曜日(月曜が祝日の場合は翌火曜日)。ほかに年末年始(2015年の場合年末は12月28日~31日)、および不定期で臨時休館日があります。
入館料は、一般900円(団体:800円)、大学生・高校生500円(団体:400円)、中学生以下無料、障害者手帳をお持ちの場合300円です。
代表的な作品
- 大山崎山荘美術館
- 東京藝術大学美術学部日本画科卒業・代表作はMiss Ko2(KoKo)、五百羅漢図・1962年生まれー存命